和歌山県内には多くの名勝がありますが、その中の一つである円月島という島をご存じですか?
円月島は白良浜と並ぶ南紀白浜を代表する景観です。
ここでは円月島の魅力と鑑賞のために知っておきたいポイントについてご紹介します。
Contents
円月島とは
円月島とは和歌山県白浜町にある臨海浦に浮かぶ島であり、正式名称を高嶋(たかしま)と言います。
円月島は約6600万年前~約163万年前の礫岩でできた島で、全長に約130メートル、東西に約35メートル、高さが25メートルあります。
島の真ん中にぽっかりと円形の海食洞が開いているため、その特徴的な形から円月島という名前で親しまれるようになりました。
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円月島の名前の由来
円月島と呼ばれるうようになったきっかけは、明治20年頃に白浜に来遊していた初代和歌山県知事である津田正臣によって描かれた絵が発端と言われています。
津田正臣が描いた「紀州西牟婁郡瀬戸鉛山温泉圖」に島のことを「圓月島」と記されていたことから、円月島と通称するようになったと言われています。
円月島は夕陽百選に選出された絶景
円月島は夕陽の絶景スポットであり、日本の夕日百選にも選ばれるほどの美しさです。
日本の夕日百選とは、NPO法人「日本列島夕日と朝日の郷づくり協会」が選定した日本の夕日の名所です。
円月島のベストシーズンとは
円月島の夕日鑑賞にはベストシーズンがあり、特に
- 春分の日(3月20日もしくは21日)前後
- 秋分の日(9月22日もしくは23日)前後
こちらの数日間がおすすめの時期だと言われています。
春分と秋分の日前後では夕日が真ん中の海蝕洞にすっぽりと入り、小さな穴から覗く夕陽は他では見られない幻想的な夕景を見ることができます。
日の入り時間はその年ごとに多少前後するので、確実に夕景を鑑賞したい場合は予め日没時刻を調べておきましょう。
円月島の鑑賞ポイント4選
夕日で有名な円月島ですが、昼間の明るい時間帯に鑑賞しても十分楽しめます。
ここでは円月島鑑賞ポイントをご紹介します。
円月島展望駐車場
円月島駐車場には下に下る階段があり、そこを降りていくと海に突き出した岩場から円月島を正面に望むことができます。
但しここは駐車場から円月島を撮影する人が多いので、自身が被写体に入り込む可能性があるので気になる人はご注意を。
カフェ「Sunset Bay」前の海岸
サンセットベイ白浜観光協会が運営するインフォメーションを兼ねたカフェになります。
残念ながら店内からは円月島は見えませんが、テラス席からだと望むことができます。
こちらのカフェでは「円月島カレー」が人気メニューになっていますので、円月島カレーを食べながら円月島を眺めるのはいかがでしょうか。
白浜御船足湯
白良浜方面にある一番の鑑賞ポイントといえば御船足湯が有名で、足湯に入りながら円月島を眺めることができるポイントとして人気です。
こちらの足湯は無料で利用することができ、向かいには共同浴場の「松の湯」があるので旅の疲れを癒すには最適です。
足湯には無料の駐車場と有料駐車場がありますので、確認して停車してください。
白浜海底観光船グラスボート
臨海浦から出発するグラスボートは船底が強化ガラスになっているため、船の上にいながら海中の景色を楽しむことができます。
円月島近くを遊覧するので、島を間近で見ることができるところが見所です。
グラスボートは予約なしでも空きがあれば乗せてくれるので、思い立って急な乗船も有りではないでしょうか。
2024年4月26日現在、グラスボートは船舶修繕のために当面運休となっています。
運航再開は未定のため、利用を検討の人はお出かけ前に公式サイトで確認することをお勧めします。
円月島の夕日鑑賞で気を付けたい3つのポイント
円月島を楽しく安全に観光するために、意識しておきたい3つのポイントについてご紹介します。
当日の天候を確認する
もし円月島に沈む夕景を楽しみたい場合は、出かける当日の天候は知っておく必要があります。
もし曇りや雨であれば夕日は見えないので残念ですが、あえて明るい時間帯の円月島を鑑賞するのも良いものですよ。
足元が滑りやすいので注意
円月島駐車場から岩場に降りることができますが、足元は濡れているのでかなり滑りやすくなっています。
また、波が荒い日であれば波に打たれたり攫われたりすることもないとは限りませんので、周囲の状況を把握して、安全を確保した上で鑑賞しましょう。
混雑時期を前もって確認
やはり円月島は人気観光地なので、土日や連休などは人の出が多く混雑することになります。
付近の駐車場もすぐに満車になりますので、旅の計画は慎重に行いましょう。
車がなくても円月島までは白良浜ビーチから徒歩15分、バスやレンタルサイクルを利用するアクセス方法もあります。
まとめ
日本の夕陽百選に選ばれた円月島、真ん中に夕日が沈む様を見ればその幻想的な美しさに誰もが感嘆することでしょう。
円月島がある南紀白浜には見どころもグルメも満載です。
年間20日程度しか見ることができないベストシーズンに向けて、旅行の予定を立ててみてはいかがでしょうか。