「和歌山のすさみケンケン鰹って何?」
「すさみケンケン鰹と一般的なカツオは何が違うの?」
「すさみケンケン鰹って美味しいの?」
すさみケンケン鰹という名前のカツオをご存じですか?
このカツオは和歌山県のブランドカツオなのですが、ご存じない人もいるかもしれません。
ここではすさみケンケン鰹の魅力についてご紹介します。
画像出典:和歌山県町村会
Contents
すさみケンケン鰹とは
すさみケンケン鰹とは、和歌山県すさみ町でケンケン漁法によって水揚げされたカツオのことです。
すさみケンケン鰹は和歌山県のプライドフィッシュに選定されており、和歌山南漁業組合によって出荷されています。
すさみケンケン鰹の味
すさみケンケン鰹は漁獲したらすぐに活け締めをして水冷保存されて、沖合から短時間で市場に水揚げされます。
こうして短時間で市場に並ぶことによって鮮度が高く美味しいカツオとして売られるのです。
丁寧な放血と氷温に保たれたことで鮮度を失わずに運ばれたすさみケンケン鰹は、もちもちとした弾力があり、脂が乗っているにも関わらずさっぱりとした口当たりになります。
そして舌にまとわりつくような旨味を持っているところが特徴です。
すさみケンケン鰹の旬
すさみケンケン鰹の漁は1月~2月頃に始まり、3月から5月にかけて最盛期を迎えます。そのため、地元の人にとってすさみケンケン鰹は、春の訪れを告げる魚として愛されている食べ物です。
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ケンケンカツオの生態
カツオは沿岸から沖合の表層域に生息する魚で、体調は1m程度あり、体重だと20kgを超える個体もいます。
水温16~30度の幅広い温度帯で活動しており、 凡そ北緯40度南緯40度あたりの温・熱帯域に分布しています。
南の海で育ったカツオは、春になれば餌を求めて日本海へ移動し、秋になると同じルートを逆に辿り、再び南の海へ戻っていくのです。
ケンケン釣りカツオは主に和歌山県の周参見漁港や串本漁港で水揚げされています。
ケンケン漁について
ケンケン漁って何だか可愛らしい響きの名前ですよね。
そもそもケンケン漁とはどのような漁なのでしょう?
漁の方法と名前の由来について解説します。
ケンケン漁とは
ケンケン漁は、一隻の船に1~2人で乗り込んで行うひき縄釣・一本釣漁法です。
船を走らせ、疑似餌を泳がせて魚を誘って釣り上げます。
すさみ特有の潜航版と疑似餌の組み合わせが確立され、ケンケン漁法は地元の漁業の重要な技術となりました。
この様な流れから、今ではすさみの『ケンケン船』は全国で認知されるほどの存在になっています。
ケンケン漁の起源と名前の由来
この漁法は1908年、ハワイから帰国したに人によって和歌山県すさみに伝えられ、その後改良が加えられた漁だと伝えられています。
ケンケン漁の歴史は、和歌山県の串本からハワイに移住した小野七之助らが改良した漁法に始まり、この改良された漁法が逆に和歌山に伝わったことで日本国内に広まりました。
ケンケン漁の語源には諸説がありますが、ハワイのカナカ語で鳥の羽毛を使ったルアーのことを「ケンケン」と呼んでいたことや、疑似餌がぴょんぴょん飛び跳ねる様子から名付けられたとも言われています。
すさみケンケン鰹の見分け方
ケンケン漁で漁獲されたカツオと他のカツオを区別するには、ブランド認証のシールが貼られているかどうかを確認してください。
「すさみケンケン鰹」は地域団体商標として登録されているため厳重に管理されており、品質保持のために出荷の際にブランド認証シールが貼られます。
また、普通の一本釣りで獲ったカツオは活け締めや血抜きはされずに市場に出ますし、巻き網で獲ったカツオは網で擦れて傷がついたり、重さが掛かることによって身割れしている魚もいます。
ケンケン漁で漁獲されたカツオは一本釣りしたら直に水氷の中に入れて運ばれたあと丁寧に放血されるので、見た目にもキレイなので分かりやすいです。
すさみケンケン鰹のおいしい食べ方
カツオの食べ方で一般的な食べ方といえばたたきですが、すさみケンケン鰹に関しては刺身で食べるのが一番おいしい食べ方だと言われています。
新鮮だからこそもちもちとした食感が楽しめる魚なので、初めて食すときには是非刺身で食べることをおすすめします。
すさみケンケン鰹は漁師の丁寧な仕事で生まれた魚、是非ご賞味あれ!
すさみケンケン鰹は、漁師が鮮度保持のために様々な手間と技術を駆使したことによって生まれたカツオです。
すさみケンケン鰹はふるさと納税の返礼品やネット通販で取り寄せることもできますが、その場合は冷凍されたものが届くので、本来の美味しさを完全に味わうことができません。
和歌山に来たあかつきには是非、獲れたての新鮮なすさみケンケン鰹のもちもち食感を体感してください。