ドライフラワーとして人気が高い花、スターチス。
色の種類が多く、且つ日が経っても色が変わりにくいため人の目を長く楽しませてくれる花ですが、実は和歌山県が出荷量日本一であることをご存じですか?
ここでは出荷量日本一である和歌山県産のスターチスの魅力についてご紹介します。
Contents
スターチスという花
スターチスはイソマツ科リモニウム属の総称であり、1年草、2年草、多年草と種類が豊富で通年市場に出回っている花です。
主に台湾、ロシア、ブルガリア、地中海沿岸の乾燥した地域に分布しており、日当たりの良い場所で咲きます。
花の色が変わりにくいので、長く楽しむことができると人気です。
以前は盆花・仏花の定番の花でしたが、品種開発の進歩により多くの種類が作られたことで、近年では人気が再燃した花としても有名です。
価格は1本およそ200~400円程度ですが、沢山枝分かれした大きいものだと700~800円程度します。
花びらに見えるけど花びらじゃない
スターチスのひらひらしている部分ですが、実は花びらに見えて花びらではありません。
ひらひらしている部分は萼(がく)なのです。
萼とは花の一番外側にある、花びらを囲んでいる部分のこと、多くは緑色の部分のことを言います。
ではスターチスの花はどれなのか、というと、萼の真ん中にある黄色や白の点みたいな丸い部分が花なのです。
スターチスの旬の季節
スターチスは通年草なので、どの季節でも花屋に並んでいますが、本来の旬は4月~6月頃になります。
特に6月あたりには様々な種類のスターチスを交配して生まれたハイブリッド系スターチスが多く出回る時期です。
ハイブリッドスターチスは、一般的なスターチスよりも花穂が小さい品種で、ハイブリッドリモニウムという名前でも呼ばれています。
スターチスとリモニウムは名前こそ違いますが同じ植物を指しています。
お店によって名前が違う場合があるので、花を探す場合は両方の名で探してください。
和歌山県はスターチスの出荷量日本一
日本で一番スターチスが栽培されている県は、実は和歌山県なのです。
和歌山県がスターチスの出荷量で国内トップを維持している背景には、いくつかの理由があります。
スターチスの生育環境が和歌山県の気候に合っている
スターチスは暖かく乾燥した環境で育つため、年間降水量が少なく、一年中気候が安定した和歌山県での栽培が適しています。
特に冬から春にかけての温度差が安定していることが、品質の高いスターチスの生産に繋がっているのです。
【併せて読みたい記事】
農家が持つ技術と地域との密な連携
和歌山の花農家には長年の経験によるスターチス栽培の知識や技術が蓄積されています。
更に花の収穫から出荷までのプロセスがしっかりと管理されており、地域の農協や市場との連携が取れている為、安定した出荷ができる体制が整っていると言えます。
和歌山県オリジナル品種「紀州ファインシリーズ」
和歌山県農業試験場暖地園芸センター(御坊市塩屋町)では、スターチスの県オリジナル品種を開発しており、新品種として都度登録出願しています。
- 紀州ファインイエロー
- 紀州ファイングレープ
- 紀州ファインバイオレット
- 紀州ファインピンク
- 紀州ファインブルー
- 紀州ファインパープル
- 紀州ファインライラック
- 紀州ファインオーシャン
これらが全て県オリジナル品種です。
ニュアンスカラーは特に人気の色になります。
和歌山県産のスターチスは花好きにとって欠かせない存在
スターチスは、その色鮮やかな美しさと長持ちする特性から、生花としてもドライフラワーとしても多くの人々の目を楽しませています。
和歌山県が全国一のスターチス生産地としての地位を確立できているのは、和歌山県の暖かい気候と、そこに住む農家の方たちの努力によるものです。
和歌山県産のスターチスを実際に手に取れば、花の魅力をより一層深く知ることができます。
是非イベントや直売所、オンラインショップなどで、和歌山のスターチスをお手に取ってご覧ください。
スターチスを部屋に飾ればたちまち日常を華やかに彩ってくれるでしょう。