コラム

いちじくは糖尿病を気にする人注目のフルーツ!和歌山県産いちじくのすすめ

いちじくと糖尿病

近年、生活習慣病予防への関心が高まる中、特に糖尿病予防のために食生活改善に取り組む人が増えてきています。

そのような中、和歌山県特産のいちじくが注目を集めているのです。

糖尿病を気にしている人にも注目されているこの果物について、その特徴と上手な取り入れ方をご紹介いたします。

いちじくってどんな果物?

いちじくってどんな果物?

いちじくは、クワ科イチジク属の落葉高木(らくようたかぎ)から実る果実です。

しずくのような形をしており、外皮は紫色や緑色、中身には赤みがかった果肉が詰まっているのが特徴です。

果肉には小さなつぶつぶした花がみっちり詰まっていて、これらの花も含めて栄養価が高いことで広く知られています。

いちじくの種類と品種

世界には数百種類のいちじくが存在し、それぞれ独自の特徴を持っています。

日本で栽培されている主な品種には、以下のようなものがあります。

いちじくの種類特徴
蓬莱柿(ほうらいがき)和歌山県を代表する品種で、甘味が強く、果肉が柔らかい
青玉(あおたま)果皮が緑色で、やや酸味のある味わい
桝井ドーフィン大玉で果肉が柔らかく、甘みが豊かな品種
東北(とうほく)寒冷地でも栽培可能な比較的丈夫な品種

それぞれの品種によって、味や栄養価が異なるため、目的や好みに応じて選ぶといいでしょう。

いちじくの味を例えると?

イチジクの種類と品種

いちじくは「上品な甘さとしっとりとした食感」を持つ果物です。

よくバナナやイチゴジャム、洋梨のようだと表現されることが多いです。

果肉はとろけるような柔らかさを持ち、蜂蜜のような自然な甘みと、かすかな酸味が織りなす味わいを感じられることから、そのように比喩されたのでしょう。

完熟したいちじくからは、ジャムのような濃厚な風味を楽しむことができます。

いちじくは人類最古の栽培果実

いちじくの歴史は古く、紀元前2,700年頃から栽培されていたという記録が残っています。

いちじくは聖書にも登場する果物で、アダムとイブが身を隠すために使用した葉は、いちじくの葉だったとされています。

また、古代エジプトでは重要な食料として扱われ、ピラミッドの壁画にも描かれていることが確認されているのです。

和歌山県はいちじくの生産日本一

和歌山のいちじく

和歌山県は、温暖な気候と豊かな土壌に恵まれ、いちじくの栽培に最適な環境を持っています。

特に紀の川市を中心とした地域では日本一の生産量を誇っています。

和歌山のいちじくは程よい甘さと品質の高さが自慢です。

いちじくの優れた特徴

イチジクの優れた特徴

いちじくには、他の果物とは異なる優れた特徴を持っています。

いちじくは低GI食品

いちじくは、低GI値(血糖指数)を持つ食品として注目されています。

オーストラリアのシドニー大学ではGI値が、

  • 70以上の食品を高GI食品
  • 56~69の間の食品を中GI食品
  • 55以下の食品を低GI食品

と、定義しています(グルコースを100としている場合)。

GI値が低いということは、血糖値の急激な上昇を抑える効果があることを意味します。

このことがダイエットや糖尿病を意識する人々の関心を集める要因となっているのです。

参照:大塚製薬 GIについて学ぼう

GL値一覧表まとめ イチジクのGI値・GL値・糖質量・カロリー

食物繊維が豊富

いちじく100gあたり約3.7gの水溶性食物繊維であるペクチンを含んでおり、これは果物の中でもトップクラスです。

食物繊維に期待できる効果は以下のものがあります。

  • 腸内環境の改善
  • 栄養素の吸収をサポート
  • 満腹感を持続させる効果
  • 血糖値の急激な上昇を抑える可能性

カリウム豊富でむくみを解消

いちじくには、100gあたり約270mgのカリウムが含まれています。

カリウムには、体内の余分なナトリウムを排出する作用があり、むくみが気になる方には嬉しい栄養素です。

糖尿病や高血圧に気を付けたい人にとっても、適度な塩分管理としての観点から注目されている栄養素と言えます。

タンパク質分解酵素で胃もたれ解消

いちじくに含まれる特殊な酵素であるフィシンは、消化をサポートする栄養成分です。

いちじくの軸を切ると白い液体が現れますが、これがフィシンです。

この天然の酵素は、たんぱく質の消化を円滑にし、食べ物をより効率的に分解する力を持っています。

そのため、以下のような場合に効果を発揮します。

  • 食べ過ぎて胃が重く感じるとき
  • 二日酔いで胃腸が弱っているとき
  • 消化を改善したいと感じるとき

女性ホルモンのバランスを整える植物性エストロゲン

いちじくには植物性エストロゲンという女性ホルモンに似た働きをする成分が含まれています。

女性の身体の健康には欠かせないエストロゲンと同様の効果を持っており、更年期障害やPMS(月経前症候群)の軽減が期待できるとされています。

いちじくの食べ過ぎは注意!その理由とは

いちじくの食べ過ぎ注意

いちじくの摂取には、栄養価の高さと同時に注意すべき点もあります。

個人の体質やその日の体調によっては、予期せぬ健康リスクが生じる可能性があるため注意が必要となります。

下痢を引き起こす可能性がある

いちじくに含まれる食物繊維の影響で、下痢を引き起こす可能性があります。

特に生のいちじくを大量に摂取すると、腸の働きが過剰に活発化し、不快な症状を誘発することがあるのです。

アレルギー反応に注意

いちじくには、フィシンという成分が含まれており、アレルギー体質の人の中には口腔内に痒みや違和感を起こすことがあります。

アレルギー体質の人は、いちじくを食べる際に注意が必要です。

カロリーに注意

いちじくは、100gあたり約70kcalのカロリーがあります。

これは果物としては中程度のカロリーですが、ドライいちじくになると約270kcalまで上昇します。

ダイエットのために、カロリー摂取を気にかけている方人は特に注意が必要です。

いちじくの一日の目安量

健康管理としての観点から言うと、生のいちじくは1日2個程度(約100g)までを目安に摂取することをおすすめします。

いちじくを食べる際には、

  • 食事のタイミングを考える
  • 他の果物と組み合わせる場合は量を調整する
  • 体調に応じて適量を見極める
  • 不安がある場合は、かかりつけ医に相談する

以上の点に気を付けると、より効果的にいちじくの栄養素を取り入れることができます。

いちじくは栄養満点の優秀な果物!賢く食べて健康的な生活を

和歌山のいちじく農家

いちじくは、健康的な食生活を送りたい人、特に糖尿病予防やダイエットに関心のある方にとって、とても魅力的な果物です。

特に和歌山県産のいちじくは、品質が高く、程よい甘さが特徴なので、健康を意識しながら美味しく楽しむことができます。

ただし、食べ過ぎには注意が必要なので、自分の体調を見ながら、適量を守って摂取することで、いちじくの恩恵を最大限に活かすことができます。

健康管理は日々の小さな積み重ねが大切です。

いちじくを賢く取り入れながら、バランスの良い食生活を心がけていきましょう。